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バストアップクリームは胸を大きくする効果があるのか

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まず、おっぱいというのは乳腺と脂肪からできています、さらには脂肪が90%です。

10代少女のバストの成長過程において、おっぱいが大きくなるのは乳腺の発達とその乳腺を守るようにクッションとしてその周りに脂肪がつきます。乳腺の発達は黄体ホルモン(プロゲステロン)により、脂肪がつくのは卵胞ホルモン(エストロゲン)の作用によるものです。

ですから、この成長期にダイエットなどで食事を制限してしまいますと、女性ホルモンの分泌量が減ったりバランスが崩れたりして、十分なバストの成長が望めなくなります。

また、バストが大きくなるためには、乳腺を保護するために脂肪細胞の量が多くなると同時に、脂肪細胞が増大する必要があります。これが「太る」ということであり、代謝を超えた分量を食べますと貯蓄へとまわり、バストだけが太るわけもなく全体的にぽっちゃりと太ってしまいます。

ですので多くの場合、ぽっちゃりタイプの女子は、おっぱいもFとかGカップのように大きいということに気づくはずです。

それ以外にバストが大きくなる方法は、正直なところありません。

MTFならば、ホルモン剤の投与でおっぱいは大きくなります、妊婦さんは女性ホルモンが通常の数万倍となることからやはりおっぱいが大きくなるのです。つまりは、バストの大小は遺伝とホルモンに完全に支配されているということになるわけです。

「バストアップ」で検索を行いますと、2つの物質が出てきます。

プエラリア・ミリフィカ
ボルフィリン

サプリメントでバストは大きくなるのか

「プエラリア・ミリフィカ」や「ガウクルア」は、マメ科のクズ(葛)の根から取れるもので、イソフラボンの一種である「プエラリン」という物質です。女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをします。

また、これらを含むサプリメントの中には、強いエストロゲン活性作用がある「ミロエストール」などが1日最大摂取量よりも多く含まれていることがあります。

これにより、下痢や嘔吐、腹痛などの消化器症状、発疹や蕁麻疹などのアレルギー症状、生理不順や不正出血などの婦人科症状が起こる場合があるとされています。

確かにエストロゲンが活性化すれば、脂肪が多く付きバストは大きくなる理屈ですので、そこを理由として「バストアップ」を宣伝するのですが、おっぱいが大きくなるには乳腺の発達のプロゲステロンとのバランスも関係することから、エストロゲンだけを活性化させたのではバランスを大きく崩すだけということです。

このため「プエラリア・ミリフィカ」は、2020年6月の改正食品衛生法により作用が強く健康被害が生じやすい「指定成分等」に指定して管理されています。成分が含まれた製品を利用するのは自己責任ですが、体調不良を感じた場合には保健所へ連絡する必要があります。

バストアップクリームでおっぱいだけ脂肪アップ

ぽっちゃりタイプの女性に、FやGカップのような巨乳が多いと書きました。太るということは、脂肪細胞の数が増えるか細胞が大きくなることを意味します。10代では脂肪細胞の数が増えますが、20歳以上の成人では脂肪細胞の数は増えないことから「脂肪がつく」というのは脂肪細胞が大きくなるしかありません。

30歳前後から女性が急に太り出すのがこれで、20代後半で基礎代謝が落ちたのに食べる量が減らない場合に、脂肪が蓄積されて脂肪細胞が大きくなって太ります。

ここでもう一つ、バストアップに効くとされているのが「ボルフィリン」という物質です。フランスの化粧品メーカー「セマーダ社」が発見して開発したものです。セマーダ社の製品が含まれていない場合には、「ハナスゲ根エキス」という名前で成分表記されます。

「ボルフィリン」が注目を集めている理由の一つが、脂肪細胞の分化・増殖を促進させると言われている点です。つまりは脂肪のボリュームを増やすことから、おっぱいが大きくなるとされています。

通常、太ればおっぱいも大きくなると言われていますが、この場合には付けたくないお腹などにも脂肪がついてしまいます。腹部や太ももなどの余計な部分には脂肪は付けずに、バストだけに効果を集中させることができるのが「ボルフィリン」のメリットでもあります。

それではデメリットは無いのでしょうか、「プエラリア・ミリフィカ」のように生理不順や不正出血などの影響は無いのでしょうか。特にホルモンや体調に変化を与えることは無いとされています。

ただし、ユリ科の植物エキスですので、ユリ系にアレルギーを持っている場合には、アレルギー反応が出る場合があります。

皮膚はバリアゾーンで守られている

美容液などもそうなのですが皮膚に塗るものに関しては、皮膚内部へは浸透しないという性質があります。皮膚に塗るクリームなどは、そのほとんどが表面のみに作用させるのみで、深層までは染みこみません。

これは、皮膚には防御バリアがありウイルスや有害な物質を内部へ入れない機能があるためです。もし、これが無ければ病気にはかかりやすく、触った有害物質で身体はボロボロになってしまいます。

皮膚は、「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4層からなり、その下に真皮層、皮下組織、筋膜、乳房組織があります。クリームを塗るだけでは、表面の角質層にしか届かないのです。

そうなると美容液などは矛盾することになりますが、皮膚には「500ダルトンルール」というものがあります。分子量が500ダルトン以下であれば皮膚に浸透するというもので、「ボルフィリン」の分子量は310ほどと皮膚を透過できるレベルなのでした。

ちなみにアトピー皮膚炎などの薬が効くのは、皮膚の表皮が破壊されていることから、800ダルトンくらいまでの抗生物質なら壊れた細胞の合間から染み込むことができるので、皮膚の深層へ作用させることができます。

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