慶應大学医学部付属病院 新館 建替え

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フライングで女性ホルモン摂取女体化9ヵ月、血液検査の結果

慶應大学医学部付属病院 MRI

女ホル接種後初めての本格的な検査

1週間前の10月13日に行った検査の結果を聞きに、10月20日に再び病院へと朝早くから出かけてきました。

自分は、一般的な会社に雇われている会社員では無いため、1年に1回の健康診断というものがありません。ですので意識して検査を受けなければ、そのままズルズルと行ってしまい、気がついたら健康状態が悪化していた、ということもあり得るわけです。特にこういった健康リスクの高いことをしているような場合には、余計に注意をする必要があります。

会社員以外で健康診断を受けるチャンスは、社会保険や国民健康保険の自治体等が補助してくれるものと、1~2万円程度を自腹で払って医療機関や検診センターなどで受けるものなどがあります。それでも、医療機関が限定されているなど、使い勝手が悪い部分もありますが。

さて、先週に実施した検査は血液検査と腹部のMRI検査になります。これは健康診断ではなく、とある理由があってここ5年ほどは定期的に検査をしているものです。

その結果を今回は、女ホル摂取の健康状態把握に利用しようというわけです。

慶應大学医学部付属病院 採血室

さすがにプロの医師は欺けませんでした

検査結果は、本来の目的の消化器系は問題なしでした。ところが、そこから医師の顔が曇って言いづらそうに「胸が・・・」、と詰まった後にサラッと「女性化乳房」を指摘されてしまったのでした。よっぽど言いづらかったのかもしれません

てっきり消化器なのでMRIは腹部のみだと思っていたのですが、胸腹部を撮影していたようでバッチリ乳房も写っていたようです。MRIは横になり寝て撮影します、寝てしまえばAやBカップなどは真っ平らになることから、乳房には見えないとたかをくくっていたのですが、さすがは新築で建て替えたばかり大学病院の最新鋭のMRIです、乳腺がはっきりと写ってしまうではないですか!

そうすれば、単なる太った人のお相撲さんおっぱいと、女性のおっぱいとの区別はつきます。消化器専門の医師なので、乳腺外科などは管轄外と思っていましたが、なかなかどうして予想外でした。

とはいえ、検査で病気を見逃したとなれば、それは訴訟にも発展しかねないことから、担当以外の部位にも目を光らせるのは当然とも言えます。

後でよくよく考えれば肝臓も消化器であり、撮影するにはみぞおちから上のおっぱい付近まで撮らないと写らないことが判ります。女体化おっぱいを指摘されても当然のことなのでした。

慶應病院 待合室 新棟 1号館

女性化乳房をこちらの筋書きに誘導したい

女性化乳房は、以前にも書きましたように害は無いことから、そのほとんどは治療は行わず放置ということになります。このため今回の問題はそこではなく、あっさりとスルーされます。

「女性化乳房」を指摘された時には、想定外であったこともありこちらはかなり動揺していたと思います。平静な顔を装うので精一杯でした。

いくつか質問をされて、「性欲が全く無くなりました」と聞かれてもいないことを答えたのには、少しまずかったかなと。男ホルが加齢によって減退し、女ホル優位となって「女性化乳房」が形成された、という筋書きへ誘導したかったのですが。

聞かれてもいないことを答えるということは、そこの部分の知識に自信があるということを表しており、そこへ結論を誘導したいという魂胆が見え見えとなります。

慶應大学医学部付属病 1号館 救急外来

問題は「女性化乳房」ではありません

ところが医師はその説明では納得せず、一番問題なのは肝臓の検査結果「AST」「ALP」の数値が高いことで、これは軽度の肝機能障害を示しているのです。ちょうどアルコールが大好きで毎日酒を浴びるように飲んでいるような、肝臓を酷使している酒豪の人みたいな数値の上がり方なのでした。

ちなみに、アルコールは全く飲みません。これも医師の質問にあり答えていることで、この肝機能障害の説明がつかないことから、首を傾げていたのでした。

そりゃ、ピルで女ホルのフライングしてるとは言えませんわ。

「女性化乳房」「肝機能障害」のワードから導き出されるのは女ホルのフライングなのですが、この質問が出てこなかったということは、この先生はMTFに関する知識及び婦人科の経験が無いということが判るわけです。男性が女性化を望む、まさかそのようなことは普通の人は想定外なのでしょうね。

もし、少しでも「フライング」が頭の中に浮かんでいたのなら、「サプリとか飲んでいませんか?」という質問で探りを入れてきてもいいはずです。このあたり、若い医師で(医学・専門科の知識以外の)経験不足とも言えます。

もっとも婦人科にお友達の先生がいれば、聞いたりして次回の診察時に質問されるかもしれません。大学病院ですから婦人科もあるわけで、質問できる環境はあるわけです。先輩の教授に聞く、とか。

いずれにしましても、医療的には「女性化乳房症」はたいした問題ではなく、消化器の医師としては肝機能障害の方が重要で、これの原因を突き止めるために、3ヶ月後に再検査となってしまいました。通常であれば、次は半年後なのですが。

女性化 スーシ- ピル 個人輸入

日本ではピルが薬局で買えない理由

さて、自分の方はこの肝機能の数値が上がっている原因を知っているわけでして、次回の検査までにこの数値を下げなければなりません。次回の検査で下がっていれば、アルコールを飲んだか何かで一過性のものということで処理されるはずです。

これまでの検査でも、ここまで肝機能の数値が上がったことはありませんでした。それだけピルは、肝臓に負担をかけているということになるわけです。

これが、MTFの女性化・女体化で医師の管理下にないフライングを薦められない一番の理由になります。産婦人科で、日本は未だにピルは医師の処方薬、薬局で簡単に買えない理由でもあります。

いずれも、定期的に血液検査を行って肝機能の状態を監視しなければならないわけです。1月の血液検査の時には、全く問題のなかった肝機能の数値でしたが、9ヶ月のインターバルはちょっと長いです、6ヶ月くらいで検査したかった。

肝臓は「沈黙の臓器」と言われており、かなり悪くなるまで痛みも無く症状が表には現れません。また、一度組織が破壊されると修復はされず元には戻りません、その代わりに半分以上が無くなっても機能するという重要だからこそのタフさも持っている臓器です。

血液検査結果 肝機能障害

肝機能障害、ピルの影響

そんな重要な肝臓ですから、数値は元に戻しておかなければなりません。AST(GOT)、ALT(GPT)は肝細胞、γ-GTP は胆管でつくられる酵素で、いずれもアミノ酸の代謝に関わる「トランスアミナーゼ」と呼ばれます。

AST、ALT
肝細胞がストレスにより破壊されると血液中に出てきて、数値が上がります。健康な人ではAST>ALTですが、肝臓に障害があるとALT値が上がります。

γ-GTP
たんぱく質を分解する酵素で、肝臓、腎臓、膵臓などの細胞に含まれており、これらの組織に障害が起こったり、肝・胆道系に閉塞があると血液中に出てきます。
またアルコールに敏感に反応、お酒をよく飲む人では数値が上昇します。禁酒すれば元に戻ることから、組織の破壊かアルコールによるものかはすぐに判ります。

肝臓の仕事の一つに「解毒・排泄」があります。経口からの薬は必ず、入ってきた時と排泄される時の2回、肝臓を通るわけです。

今回の肝機能障害は、明らかにピル「スーシー」の薬剤性であることは明白なので、これを排除すれば解決します。と、原因が判っているので言うのは簡単なのですが、女体化をここまできて全てをヤメますと今度は様々な不都合な副作用が生じてきます。

1月以来、スーシーを1日2錠、朝・夜の2回で服用してきました。これは、通常の純女さんの避妊ピルの使い方よりも2倍で多い量であることから、当然ながら肝臓への処理でも負担がかかっています。

女体化・女性化では、そのリスクと引き換えにして、この1年で急速におっぱいの成長がみられ、育乳が進んできたことも事実です。

しかも避妊では4週間を1周期にして、3週間の服用の後に1週間の休み(プラセボ服用)があります。これで肝臓も休肝日があり、休めるわけです。女体化のピル服用が、如何に肝臓に負担をかけているのかは、想像に難くありません。

このため、一般的にMTFさんや性転換では女ホルの注射が用いられます。少しずつ血中へ放出することで女ホルの血中濃度を一定に保ち、また直接血中なので無駄に排泄される量が圧倒的に少なく効率が良いことが理由です。

ただし、2週間おきに医療機関へ通わなければならず、時間的・費用的にも厳しいものがあるというわけです。忙しく仕事に追われている人は、まず無理です。

健康診断 血液検査結果

2021年1月の時の血液検査の結果、AST,ALT,γ-GTPは普通であったことが判ります。

ここで今取れる対策には、2つあります

女ホルを休止、男ホル投与で元に戻す
どこかでやってみたい実験で、男性ホルモンの投与でどこまで元に戻るのかに興味があります。
スーシーの服用量を減量、減った分は塗り薬もしくはパッチで埋める
半減期がエチニルエストラジオール(卵胞ホルモン)の11時間、酢酸シプロテロン(黄体ホルモン)が38時間であることから、スーシー服用を1日1錠、朝1回として、夜はオエジェルで対応します。

一番マズイのは、肝臓を休ませるからと禁酒の休肝日のように全てのホルモン摂取をやめてしまうことで、そうしますと後戻りができない今となっては女ホルも男ホルも無い状態となり、老化をはじめとした不都合な状態になってしまいます。

このため、ホルモンを男性か女性かのどちらかで、上手くコントロールしてやる必要があるわけです。

ホルモンは、多く摂ればそれだけ強く効くというものでは無いことから、たくさん摂取しなくてもよいものです。要は、どれだけ均一に血中に留まってくれているのかが一番大切となります。

そこで有力なのが2の策で、スーシーの服用量を減らしながら、肝臓への負担が少ない塗り薬で補完しようというものです。塗り薬やパッチは、INの時には皮膚から直接血中へ入りますので肝臓は通りません、がOUTの時には肝臓を通ります。

これに加えて、月に1回平日の5日間くらい

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