特小原付の日常使いから沸いた疑問
日頃、買い物や駅前までの用事で使っている特小原付「LIBEROTA E-LIBER 01」は、超便利に使えて移動の時短ができると、自転車と比較をしても良いことだらけです。
と、このように重宝しているわけでありますが、日々乗っていましてフト気になることがありました。
というのも、坂の上に交差点があるような場合、交差点手前で一時停止をしますと坂を登りきらない場所で止まることがあり、するとそこから坂道発進となり特小原付が動き出せない、ということが普通に使用していて何回かありました。
坂の下から勢いを付けて上まで駆け上がってしまえば何ら問題は無いのですが、坂の途中で止まってしまいますと急坂では再発進が難しくなるのです。
つまりは、電動モーターの初速トルクが無いのです。トルクが足りないことから坂道発進ができず、降りて押してのぼろうとするとうっかりアクセルが回ってしまい、特小原付だけがウィリーで急発進をしてしまう、という危険な状況がありました。
このLIBEROTA「E-LIBER 01」では、公式ページで坂道やでこぼこ道も楽々走行、荷重65kgの場合で勾配23%までのぼれる性能があるとうたわれています。とはいえ、実際の使用ではどのくらいの坂まで上れるのかを検証してみようと興味がわいたのでした。
とりあえず、近所の傾斜角度11°で勾配19%の急坂の場合は距離も短いことから、速度こそ大きく落ちるものの楽々上り切れたのですが、世の中にはコレよりも急な「激坂」と呼ばれる坂も存在します。
23区内で綺麗に富士山が見える富士見坂はここだけ
そこで、東京都内でも屈指の激坂として知られる、世田谷区岡本三丁目の通称「富士見坂」へ行ってまいりました。晴れた日には富士山が見え、坂の上からの眺望が良く見晴らしの良い断崖絶壁の急坂です。
この日は晴れていたのですが、夏なので湿気が多く富士山もぼやけています。冬だと乾燥して空気が澄んでいますので、また冠雪もあるのではっきりと見えるのでしょうけども。
東京23区内には「富士見坂」と呼ばれる場所は24ヵ所存在するのですが、箱根・丹沢山系も含めてこれだけ綺麗に完全な富士山を眺望できるのはここのみで、「関東富士見百景」や「せたがや百景」にも選ばれています。
この近くを通るR246や東名高速の下り線からでも、二子玉大橋を渡る際に綺麗な富士山が冬には見ることができます。
坂下には「コヤマドライビングスクール二子玉川」があり、ローカルな住宅街のわりには意外と車の通行が多い場所です。この撮影中にも、ひっきりなしに車が通行していました。
さすがに教習生の車はこの坂を下らずに、迂回をしていました。
最寄り駅は、東急田園都市線・大井町線の二子玉川駅となります。世田谷在住の人やこの近隣の大学に通う人は、ここで免許を取ったという人も多いのでは。
今どき、東京23区内に教習所のような大きな敷地も珍しいですからね。
岡本三丁目の富士見坂は傾斜14°勾配22%
この岡本三丁目の富士見坂は、激坂と呼ばれるのにふさわしく歩行者用の通路は階段になっています。さすがにそうでもしないと、のぼり降りができないということなのでしょう。
車道は、車の通行も可能で道幅は十分にあるのですが下りの一方通行となっており、「自転車は除く」の標識がありますので特小原付は上りで逆走ができます。おそらくは、車での上りでは坂上の交差点の見通しが悪いことから、事故の危険を考えての措置だと思われます。
この坂を迂回しようとしますと、けっこうな遠回りとなることから地域住民にとっては使えないと困る、通らざるを得ない坂ということのようです。
坂の傾斜角は約14°で、その勾配は22%となります。長さは95mと意外と長い坂になり、検索しますとロードバイクや電動アシスト自転車のチャレンジの記録が結構あります。
東京23区内では、「まぼろし坂(品川区/29%)」「富士見坂(豊島区/25%)」「のぞき坂(豊島区/23%)」「鉄砲坂(文京区/23%)」「闇坂(新宿区/23%)」などに次ぐ、明らかに激坂トップ10入りをする急坂になります。
またバラエティ番組の企画で使われたり、ドラマや映画のロケにも使われているようですが、そのあたりの記録はあまりありません。SNSが登場する以前は聖地巡礼といった習慣はありませんでしたから、あまり記録も残っていないのかも。
特小原付でこの急坂を駆け下ります
さて、その坂上に立ってみますとその急斜面がよく判ります。国分寺崖線とよばれる断崖だけに、ジェットコースターの頂上にいるような感覚です。
ここを一気にLIBEROTA「E-LIBER 01」で駆け下りますが、さすがにその最高速度は40kn/hを超えることから、ブレーキをかけながらでないと降りることはできませんでした。やっぱ、距離も長いことからノーブレーキでは怖いです。
この坂道がアスファルト舗装ではなくコンクリート舗装なのは、ある程度以上の傾斜の坂道ではアスファルトを押し固める重機(ロードローラー)が上れないため、コンクリートで「真空養生」という特殊な脱水施工法が使われます。
ドーナッツ型の丸いくぼみのOリングは、滑り止めとしてコンクリートが固まる前に職人さんの手作業で作られています。これだけ広範囲を施工するのには、相当な時間と労力が必要でしょう。
これ、雨の日は滑って怖いでしょうね、自転車は下らない方がよいかもしれません。
特小原付は勾配22%の急坂は上れない
さて、今度は上りを試します。
坂の下には野川や仙川といった多摩川の支流が走っていますので、この坂道はこれらの川によって関東ローム層が削られて生まれたと考えられます。
今度は、坂の下から上を見上げますとその高低差を実感します。全長は約100mですから、勾配22%というのは22mを上がることになり、その高さはビルの7~8階に相当します。
少し手前から助走を付けて坂に入る頃には20km/hに達して一気に駆け上がりますが、次第に速度が落ちていき坂の中腹で完全に止まってしまいました。そこからの坂道発進も、初速のトルクが無いのでもう無理です。
カタログ値では、荷重65kgの場合で勾配23%までのぼれるとありますが、体重が75kgでカメラ機材を5kgくらい担いでいるでしょうか、そのせいもあり22%の急坂は上ることはできませんでした。
この特小原付のパワー&トルクでは、19%は上れても22%は上れない・・・という結果となりました。もっとも、19%でもこのような100m近い距離だとどうだか判りません。
問題はここから、ちょうど坂の中間まで上ってきてしまいましたから、この坂を登り切らなければなりません。このため、特小原付を押して歩いて登るわけですが、なんか頂上の方へ行くにしたがって傾斜がキツくなっているような気がします。
しかも、普通に自転車なら10kg程度ですがこれは特小原付、バッテリーやらモーターやらと付いていますので20kgと重いのです。息を切らしながら登り、けっこう足にきました。
その夜、軽く筋肉痛になったのは言うまでもありません。普段の運動不足がたたりました。
特小原付で激坂を上るその登坂能力まとめ
結果としましては、このような少し残念な結果となりました。ここが上れれば、どこまで行けるのかいろいろと試してみたかったのですが、この企画はここで終わってしまいました。
ただし、普通の生活をする上ではその登坂能力には問題は無いことを断っておきます。あくまでも、20%を超える激坂はごく一部でありまして、これが上れなかったというだけで能力不足だとは断定はできません。
ただ、最初に書いたように普通の生活の使用では、坂道発進に難があることは頭の片隅に入れておく必要があります。坂の途中で歩行者を避けるとか、車とすれ違うために止まってしまうことは十分に想定されます。
そういった場合の坂道発進ではパワーよりも初速のトルクが必要であることから、最高速度が20km/hに制限されているとはいえモータートルクも特小自転車を選ぶ際には重要になってはくるのではないでしょうか。
乗員の想定体重が65kgというのは、軽いと思います。車やエレベーターなどの法定体重は75kgで計算されていますので、カタログ値ではそこに合わせるのが妥当かとは思います。
坂道シリーズがコレ一発で終わってしまいましたので、他に何か面白い企画はないかな?
動画再生でも、特小原付は注目度が高く再生回数がずば抜けて多いため、改めて再生回数が稼げる新企画を考えなければなりません。







