革のダイヤモンド最高峰レザーの長財布
コードバンは、馬革の希少部位から生まれる高級革です。
コードバンは農耕馬の臀部からしか採れず、1頭から臀部の1m四方2枚と採れる量もわずかとなっています。この希少性の高さと見た目の美しさ、厚さ2mmのコラーゲン層から削り出す作業がダイヤモンドの採掘に似ていることから「革のダイヤモンド」とも言われます。
コードバンの魅力として、宝石のような美しい光沢やなめらかでキメ細かい質感、そして最高峰レザーとしての高級感があります。また、丈夫で牛革の3~5倍の耐久性を持つといわれていますので、牛革財布が10年もつところをきちんと手入れを行えばそれ以上、使い続けることが可能です。
今回のこのCOTOCULの薄くて小さい長財布では、イタリアのタンナー「ロカド社」が手がける水染め(アニリン染め)のシェルコードバンが使用されています。染料のみで色付けをしていることから、圧倒的な艶と透明感が特徴です。
そんなコードバンのお財布なのですが、一般的には5~10万円くらいしますので、今回3万円台で購入できたのは本当にラッキーだったとしか言いようがありません。
コードバンの皮革は、原皮となる農耕馬が減っていることや、完成するまでに手作業で半年以上かかることから量産が難しい革です。このため、年々コードバンのタンナーは減っており、ビジネスとしては成立しにくい面があります。
このことから、今後もコードバンアイテムの価格は下がることはなく値上がりが予想されており、今の価格で入手できることはもう無いと断言できます。このため、こういった製品は欲しい時が買い時とも言えます。
エイジングにより魅力が増すバーガンディの財布
今回、この長財布のカラーとして選んだのが「ダークバーガンディ」という色になります。濃いワイン色といった感じで、和名では「えんじ色」とも言います。
「バーガンディ」とは、フランス・ブルゴーニュの英名になり、そのブルゴーニュ産ワインの色が由来になっているとされています。ワインレッドやボルドーも似た色ですが、これらよりも深い色で「少し紫みを帯びた赤」といった感じです。
ダークバーガンディは、ブラックに近い重厚感と赤ワインのような妖艶な大人の色気を併せ持ち、最高級革「コードバン」の代表的なカラーとしても人気です。
バーガンディのアイテムは白やグレー系の服装によく合い、ドレッシーでエレガントな雰囲気を醸し出します。普段から黒やネイビー、グレーを使うことが多い人ならば、ダークなベーシックカラーとの相性が良いようです。
グレーのワンカラーコーデに、バーガンディの落ち着いた赤紫を差し色として投入すれば、デニム素材でもきれいにまとめることができます。
コードバンのダークバーガンディでは、経年で色の変化は徐々に色が深まり、黒みを帯びて濃いワインレッドへと変化するとされています。艶はしっとりとしたマットな質感から始まり、半年から数年でガラスのような輝き(グレージング)を放つようになるとのことです。
このあたりの経年変化を楽しむのもコードバンの楽しみなところであり、ロットにより異なるエイジングを見せるのがダークバーガンディというカラーでもあります。
COTOCUL薄く小さい長財布を選ぶ意味
さてさて、あまり一般ではお目にかからない「コードバン」「ダークバーガンディ」といったところでしたので、最初からマニアックな内容になってしまいましたが、これでも表面をさらっとなぞっただけでこだわる人だともっと深く追求できる部分ではあります。
ここからは、この薄く小さい長財布の特徴に触れていきます。まずはお財布としての基本機能、縦9.5cm × 横17.1cm × 厚み1.8cmでサイズは1万円札が折らずにギリギリに入る大きさとなっています。
横幅の長辺はギリギリなのですが、縦幅は1万円札よりも少し隙間を取りマチが工夫されていることから、ファスナーがお札の角を噛むようなことはありません。
今回のメイン財布をこれまでのような二つ折りではなく長財布としたのが、このお札が折れて丸まってしまうのがイヤだからです。ピン札はやっぱり折らずに保管しておき、きれいな状態で会計に出したいじゃないですか。
重さは空の状態で156.6g、表面が引き締まり重量感がある割には軽く仕上がっています。一般的な長財布は、150g~250gとされていますので、軽量化はできているということになります。
公式サイトでは133gとありますが、これはベースになっている都レザーの牛革財布のものだと思われます。コードバンは繊維が密になっている分、少しだけ重いということなのですが、体感ではわかりません。
長財布は大容量である分、サイズが大きくなりますので厚みが薄いということは重要な要素となります。これで、ポケットの隙間へスッと気持ちよく差し込むことができます。
二つ折り財布では3cmオーバー、4cm近い厚みとなることからポケットへ入れる際につっかえてしまい、手間取ることがよくあります。今回、このコードバン財布では長辺が1万円札ギリギリで短いことから、いつも持ち歩くスリングバッグのポケットへ立ててジャストサイズで収まりました。
ナイス!です。これは想定はしていなかったのですが、今回の一番大きな収穫です。それもこれも、薄いことと長辺が1万円札サイズということが大きいです。
ファスナーはYKK製で、スライドはスムーズに行えます。ファスナーのグレードの明言はありませんが、おそらくは控えめな落ち着いた色合いから最上位ファスナーの「エクセラゴールド」を使用していると思われます。
小型化と実用性をバランスよく両立した長財布
ファスナーを開いて中を見ていくと、この財布は右利き用のためL字ファスナーを手前へ開いた右側にお札ポケットがあり、カードポケットを仕切りとして2ヵ所のお札スペースがあります。奥に高額紙幣、手前に頻繁にアクセスする千円札を入れるのが一般的でしょう。
現時点では、左利き用を開発・発売する予定は無いとのことです。
ここのカード仕切りには縦にカードが入れられる切り込みが4ヵ所、各2枚まで入るようになっています。各カードは2枚以上が重ならないようになっており、これによって財布の厚みが薄く仕上がっています。
お財布のサイズが1万円札ギリギリであることから、お札が奥まで入らずに端が飛び出てしまいファスナーに噛まないよう、2ヵ所の札ポケットのマチの下の部分がカットされて空いており、お札が隅まできっちりと入るように工夫されています。
このように、複雑なギミックを使用せずに無駄を省きシンプルな構造にすることで、長財布の大容量の収納力を保ったまま、軽量化と薄型化を実現しています。
カード8ヵ所大容量でも薄いコードバン長財布
お財布の真ん中にはコインポケットがあり、ホックやファスナーといったロックはありませんが、財布のファスナーを閉めてしまえば外周ファスナーより少しだけ、絶妙にコインポケットの高さが低くなっていることから、小銭が他のスペースへこぼれるようなことはありません。
逆にホックやファスナーが無いことから、財布を開くと同時にコインスペースは大きく開くため、支払いの際に目的のコインを選ぶのもおつりを流し込むのも、やりやすくなっています。
また、ファスナーが閉まるとガッチリとコインが押さえつけられようで、小銭がチャラチャラと動かなくなります。
やはりお財布の厚みはこのコインの枚数に関係してくるようで、薄さを求めるのであればコイン枚数は帰宅後にある程度減らしておく必要があります。コインが入った状態では、財布の最厚部の厚みは2.5cmとなりました。
さらにその左隣には、レシートなどを入れておけるフリーポケット、その左脇には右側と同じくカードポケットがあり、左右4ヵ所ずつで計8ヵ所のカード収納があります。
各カードは縦型に独立して入れられる形状になっており、斜めに切られたスリットがカードを少し斜めにして角から入れることにより、出し入れをし易くしています。
その左の最奥の開きにくい場所には隠しポケットがあり、通帳やパスポートが入る大きさになっています。レシートやサービス券などを溜め込む人には、実用性が高く使えるお財布となっています。
長財布のメリットはその大容量にあり、コンパクトなのにお札を大量に綺麗に収納、さらには多くの収納ポケットにより仕分けも出来るのが、この財布の最大のポイントです。
この長財布の本命マイナカード専用ポケット
このCOTOCULの長財布シリーズを購入した一番の理由が、このマイナンバーカード専用ポケットを装備していることにあります。この部分は、他の都レザーを使用した牛革財布も全て同じ仕様です。
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1万円札など高額紙幣の札ポケットの奥に、マイナンバーカード専用のポケットがあります。そう頻繁に開ける場所でもないのですが、そこそこの使用頻度があることから、取り出しやすい必要があります。
クレジットカードの横サイズ85.6mmに対して、このポケットの開口部は95mmほどありますので余裕があり、目隠しスリーブに入れたままでも楽に出し入れができます。このため、キツキツなポケットに対してカードの擦れなどを防ぐことができます。
この部分は、外装側一面とポケット表面の両面にスキミング防止のシートが入っており、RFIDスキミングからカード情報を守ります。また、他のカード類とは重ならないため磁気不良やICチップの破損の可能性が減り、イザという時に使えないという事故を防ぎます。
マイナンバーカードの独立した隠しポケットに加えて、AirTagのような紛失防止スマートタグを入れる専用のスペース、ここは伸縮性のあるゴム素材になっていますので、鍵なども入れておけます。
よく考えられて細かい部分まで設計されていると思いますし、その数々の特徴ある機能性を期待して購入をしています。今後、コードバンやダークバーガンディのエイジングも含めて、使用感や経過をレポートしていきたいと思います。
コードバン長財布の弱点
このCOTOCULコードバン財布は、そのサイズも小さく薄いことから長財布にしては持ち運びもそれほど苦にはならないと思います。
コードバンの皮革は丈夫なのがウリで、宝石のような美しい光沢やなめらかでキメ細かい美しい質感の反面、水に弱いという弱点があります。このため、雨の日には使用しないようにとまで言われたり、水に濡れたらすぐに乾いた布で拭かないと水ぶくれとなりスポットのシミになるとされています。
また汗に弱く、変色や色抜けを起こします。このため、夏場にズボンのお尻ポケットにずっと入れていたり、手に持ち続けるというのは御法度となります。
染料仕上げのコードバンの経年変化は、オイル分が必要最低限を浸透させていることから、素材自体が硬く製品が折れ曲がる部分にはシワが現われるといいます。
コードバンは、使い込むことでツヤが増し色味も深まるとされています。この新品の状態では均一な色味ですが、時間とともに独自の風合いが生まれるのが特徴です。
それと、コードバンは傷に弱く爪などによる少しのひっかき傷も目立ちやすくなります。今回も、厚みを測るためにノギスを両表面に当てただけで目立つ傷が付いてしまいました。
このくらいのちょっとした傷ならば、指の腹で馴染ませたりメガネやカメラレンズを拭くような柔らかい布でこすればそれほど目立たなくはなります。今度、革メンテ用のクリームを買ってきませんと。
染色仕上げのコードバンは、内部に含まれる油分によって独特の光沢を放ちますが、乾燥するとひび割れやツヤの低下につながります。このため、定期的に専用のクリームやオイルを薄く塗り、保湿を行うことが重要となります。
ここまで本革メンテに気を遣うのは、初めてです。
以前の二つ折り財布も10年以上使いましたので、この長財布もお気に入りカラーではありますので長く愛用できればとは思います。
















